ハイウェイを走っていますと、路駐しているスポーツカーのボンネットを開けたホットパンツに日焼けした美女がエンジンから立ち昇る煙にテンパっているシチュエーションに遭遇した事がありますでしょうか。
「どうかしたんですか??」と、あなたは清潔感のある白いシャツにデニムの隠し切れないマッチョマン
あーこれはエンジンがオーバーヒート状態だから近くの町まで乗せていってあげるよーなんつって、いつの時代のハリウッド映画でしょうか??
何が言いたいかと言いますと車屋をやっていてもそんなシチュエーションは先ずないよー!夢見るな青年!と言いたい訳ではありませんが、エンジンが動いてる時に出る熱を冷やしきれてませんよーというのがオーバーヒートです
車屋をやってますとたまに山の中で立ち往生している車に遭遇しますが、やはり工具や部品、コンピューター診断機がないと大して何も出来ませんね汗。レッカーが来るまでエアコンの効いた車で待ってますかー??と声をかけるか、この部分が壊れているので自走は危険ですよとお伝えするくらいです
えーと、かなり長い前フリでしたがスバルのフォレスターのメーターパネルに赤い温度計のマークが点灯したとの事で電話が来たのですが、先ずはエンジンを切ってエンジンが冷えるようにしましょう。これはエンジン冷却水の水温センサーが異常に高温だよ!という警告を出している状態です
保険に入っていればだいたい無料でレッカーしてくれるサービスがありますからそれを利用するのが無難です
この警告灯が出る場合で考えられるのは冷却水を冷やしている電動ファンが回っていない、冷却水が少なくて空気を嚙んでいる、冷却水がどこから漏れている、冷却水が通るホースなどで何かが詰まっている、冷却水を循環させているウォーターポンプの故障、ウォーターポンプを回しているベルトが切れた等でしょうか。水温センサーの故障もありますね
万が一エンジンがオーバーヒートで焼き付いてしまったら数十万円かけてエンジンを載せ替えないといけないので車の整備の知識が無いのであればレッカーを呼ぶのが良いかと思います。
とりあえず冷却水が予備タンクに入っていない場合は水道水でも入れておけば何とかなったりしますが、それは水道水を入れてみて赤い温度計が消えればラッキーですが直ぐに点灯するようであれば車のエンジンを切ってレッカーを待った方がいいです。(単なる冷却水切れでも赤い温度計の警告灯が消えないうちはエンジンを再始動しない方がいいです)
冷却水が入っていないだけではなく、冷却水がホースなどからビュービューと漏れてる場合は水道水を入れても無理です。また、この水道水の対策は応急処置的にのみに使える作戦で、長期的に水道水を入れたままではエンジン等が内部的に錆びてきてしまいますから危険です。また水道水は腐ります。エンジンの冷却水は防錆剤、防腐剤が入っておりますしー30度くらいにならないと凍らない特殊な液体ですから直ぐに車屋さんなどで冷却水に入れ替えてもらって下さい
さてお車は写真の状態から経年劣化なのでしょうか?アッパーホースがラジエーターファンに接触してしまいホースから冷却水が漏れていました。ホースを交換して15,000円くらいの修理で済むかと思いきや、ラジエーターのアッパーホース取り付け部がホースバンドを閉める際に容易くバキっと割れてしまいました
何というか、お客様に車が渡ってからこの現象が起きなくて良かったなと思います。山の中で再びオーバーヒートしてしまっては一大事ですからね汗
結局ラジエーターも交換となりましたが、純正の新品はとても高価ですから社外品の新品(互換性のある純正品ではない新品)に交換して安く済ませました
30年ほど営業しておりますが、社外品新品を使ってトラブルはありませんでしたので安心して良いと思います
ラジエーターも交換して冷却水を補充後、エア抜きして電動ファンの作動確認、コンピューター診断機を使いましてセンサーの異常が無いかを確認、圧をかけて漏れが無いかを確認して完成です
車によってはオートマチックオイルをラジエーターで冷やしているタイプの車もありますからオートマチックオイルの量も確認して、少なければ足します
とりあえずゴリゴリに筋トレして清潔感を保ちたいと思います
アッパーホース、ラジエーター、冷却水交換
お見積もり¥62,300