根強い人気のランドクルーザーですがプラドのTZ-Gという形のランドクルーザーの右側面下側を大きく損傷してしまった事例です。最近SNSでキーエミュレーター?通称「ゲームボーイ」なる500万くらいの機械があればランドクルーザーは簡単に盗めるという記事を見て戦慄したのですが八戸でそんな犯罪が起きない事を祈るばかりです。
作業内容ですが右前のフェンダー、右前のドア、右後ろドアとステップと言うか足を乗せる台のような部分を全て新品に交換します。フェンダーを外すにはフロントバンパーを外してからヘッドライトを外して初めてフェンダーにアプローチできますので慎重に部品を外していきます。最近の車のバンパーやヘッドライトの新品の値段の高さに目玉が飛び出そうです。国産車の新車って、車種にもよるんでしょうけど輸入車ばりの値段じゃないですか汗
どの作業でもそうですが、無傷な部品に傷をつけてしまわないように細心の注意を払います。危険だなと思ったら危険察知能力を敏感に働かせマスキングテープとかで養生しておきます。万が一勢い余って工具がツルっといってもこの養生で傷つけずに済むわけです
ドア前後2枚は配線やガラス、内張等の無傷は部品は新品のドアに全て移植するため新品のドアの塗装が終わるまで汚れたりしないように布などを被せて保管しておきます
新品部品は色が塗られて入庫してくる部品もありますが、ドアはほぼほぼ色の塗られていない素地のまま入庫しますから足付けという紙やすりで手作業でペーパーがけをする作業をします。塗装下地のサフェーサのくっつきをよくするためにこの作業をします。それと塗装の工程は油分が大敵なので鼻をかいたりした軍手で部品を触ってはいけません。後々塗膜が膨れてきたりとやり直しになってしまいますからシリコンオフという脱脂できる液体を染み込ませた布で脱脂して乾燥させて次の作業へ移ります
塗膜を更に美しく仕上げるために塗装下地のサフェーサを吹き付け、乾燥後に丹念に手作業で研磨して最高の塗装下地に仕上げます。
次はいよいよ塗装に入りますが、車体に塗られている塗料の配合データが分かるカラーナンバーという番号がコーションプレートという板に刻印されているのですが、このデータ通りに塗料を配合しても現車のおそらく経年劣化や日光による退色した色味とはだいたいズレが起きますので塗装技師が経験と勘で誤差を修正しています
これだという塗料が完成しても、いきなり本塗に入るわけではなく適当な鉄板に配合した塗料を吹き付けてみて現車の色味と合致しているかを確認してから塗料を吹き付けます。垂らさないように慎重に作業していきます。損傷したドアから無傷な配線やらガラス、内張などを全て移植し車体へ付けていきます
建付けを確認しながら必要であれば微調整します。仕上げに磨きの工程に入りますが電動ポリッシャーを使い、コンパウンドという研磨剤を3種類使い分け、ポリッシャーは布や羊毛、スポンジなどを使い分けていきます。磨きの工程は細やかな傷を取り去ってくれる偉大な工程です。
車体を横から見た時に前側の座席と後ろ側の座席の間にある柱のような骨組みをピラーというのですが、今回の作業の中にはこのピラーも事故の際に衝撃で修正作業をしています。頑丈に固定された支柱にプーラーというチェーンを1トンとか物凄い力で巻き取れる工具を使って内側に入ってしまった部品を引っ張り出します。塗膜を一部剥離して丸い金属を車体に溶接して、その金属を引っ張ることで点というかピンポイントで損傷部位を引き出す。そんな手法を使う場合もあります
鈑金作業をした個所は脱脂して乾燥後に鈑金パテを塗り込み、乾燥後に車体本来の曲線になるように丹念に研磨してマスキングという塗料が余計な場所に飛散しないように紙を貼り付ける作業をしてから塗装下地を吹き付け、再度丹念に研磨してマスキング後に塗装という感じです
ステップは新品に交換しました。フェンダーも新品素地の部品を足付け、塗装下地、塗装、磨きとしまして塗膜を最高に仕上げて洗車して完成です
今回の作業は新品に交換という感じでしたが状態のいいリサイクルパーツが見つかればもう少し費用を安く出来たかも知れません
右側面下側の大きな損傷
¥660,000
お電話でのお問合せは
0178-28-7437
で受け付けております。
お問合せフォームは24時間受付をしておりますのでお気軽にお問合せください。(メールを確認次第返信しておりますが出先などの場合は返信が遅れる事があります)
>> お問合せフォームはこちら