トヨタのノアのフロントバンパーの割れと変形の修理事例です。結構割れてるけど直せるのしょうか?
あまりにも大きい割れですと直しきれなかったり、新品やリサイクルパーツに交換した方がいい場合もありますが今回は修理でいけそうなので直しました。
フロントバンパーは樹脂製なので熱した金属製のピンを、フロントバンパーを溶かしながら割れの部分に何箇所も打ち込み縫合していくイメージです。これで少しでも強度をあげます
変形部分はダブルアクションサンダーという高速回転する紙やすりが付いたエア工具で研磨していき塗膜の亀裂や傷が無くなるように研磨していきます。当然削るという事なので失われる部分が出てきますがそこには硬化剤を混ぜたパテを塗りこみ乾燥させますとガチガチに固まりますからパテで補い、そのパテをバンパー本来の曲線になるように研磨していきます
え!?誤魔化しじゃん!?と思われるかもしれませんが、鈑金塗装界隈ではとてもメジャーな作業手法ですからご安心ください。それに熟練の職人にかかれば直した部分が分からないくらい綺麗に直ります
パテを塗る際に気を付けなければいけないのが油分をしっかりシリコンオフという液体を染み込ませた布で拭き取り完璧に脱脂する事です。でないと仕上がりに影響が出たり、後から塗膜がおかしなことになります。
パテは固まりましたらばダブルアクションサンダーで大まかに研磨しますがいいところまで来たら手作業で紙やすりで研磨していきます。軍手を付けた手で研磨した部分の凹凸具合を探り、バンパー本来の曲線になるように研磨していきますが削りすぎた場合は再度パテを塗り付け同じ工程を繰り返します
まれにパテの中に空気が入り込んでいた場合、研磨していますと巣穴になっていたりするのでその場合もパテを塗り直し研磨し直します。面倒でもここを無視してしまうと仕上がりにもろに影響が出てしまいますからきっちり作業します
パテが綺麗に研磨できましたら次は塗装下地のサフェーサを吹き付けるために余計な場所へサフェーサが飛散しないように紙を貼り付けるマスキングという作業をしていきます。この時に使うテープは剝がした際に車体に糊が残らないような特殊なテープを使っています
マスキングが完了しましたらサフェーサを吹き付け乾燥後に手作業で紙やすりでペーパーがけをしていきます。サフェーサを吹き付けるか吹き付けないかでは仕上がりの美しさが違いまして、ざらつきが出たりしますのでパテだけではどうしてもカバーできない部分をサフェーサで補っています。
サフェーサの紙やすりがけの仕上げに水を漬けた目の細かい紙やすりに切り替え水研ぎという作業をして最大限に塗装下地を滑らかにします。包丁を研ぐ時も最初は目の粗い砥石で荒研ぎしてから徐々に目の細かい砥石に切り替えていきますがそんなイメージで最大限に切れ味をじゃなくて塗装下地を鍛えていきます
塗装下地が仕上がりましたらば、塗装をするために再度マスキングをします。車には車体に塗られている塗料の配合データが分かるカラーナンバーという番号がコーションプレートという板に刻印されていますからその通りに塗料を配合していくのですがほぼ毎回、現車に塗られている色味とは色ズレが起きますから塗装技師が経験と勘で誤差を修正しています。現車の塗膜は日光などで褪色していたり経年劣化していますので難易度をあげています汗
これだという塗料が出来ましたら適当な鉄板に吹き付けてみて現車の色味と合致しているかを確認してから本塗に入ります。垂らさないようにムラがないように丹念に吹き付けていきます
塗装が終わりましたら磨きの工程です。コンパウンドという研磨剤を3種類使い分けて電動ポリッシャーで、こちらも素材を布、スポンジ、羊毛などを使い分けて塗膜が最大限に美しくなるように磨いていきます。細やかな傷を取り去ってくれる偉大な工程です
磨きが終わりましたら綺麗に洗車して完了です
フロントバンパーの割れ、変形
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