トヨタの人気車種ハリアーのリアバンパーの傷修理の事例です。けっこう大きい傷ですが千切れたり大きく割れている訳では無いので修理可能です。ただ、下側の黒い樹脂製の部品がわずかに傷ついているように見えますが、あの傷は修理はできません。
おそらく少し触り心地がざらっとした樹脂製の部品だと思うのですがこれを綺麗にしたいとなれば新品の部品に交換となります。思い切り壊れている訳ではないのでそのままでもいいとも思います。どうしても気になる!という方はお金をかけて部品交換すればいいかと思いますがあまり安くはなさそうですね
作業をしやすくするためにリアバンパーを脱着していきます。リアバンパーを車に付けたままですと、ずっとしゃがみながらの体勢で不安定ですし首が痛くなります。
また、他の部品に塗装の時に余計な塗料が付かないようにマスキングをする必要があります。部品同士のキワは塗りずらいのでひと手間ですがバンパーを外した方が総合的に見て作業が楽な場合は外します
ダブルアクションサンダーという紙やすりが高速回転するエア工具で傷が無くなるまで研磨していきます。研磨することで車体本来の曲線から足りなくなった部分を硬化剤を混ぜた鈑金用のパテで補います。
この失われた部分をパテで補う手法は、古い楽器を補修する時にも使われているのに驚いたことがあります。私は1960年代あたりの古いエレキギターが好きなのですが、古いギターなのでギター本体の木の部分が割れてしまって欠損していたのですが、楽器屋さんが木工パテなるもので補修しましょうかと提案を受けたことがあり、興味が湧いてお願いしたことがあります
車の修理とほぼほぼ一緒だと思いますが、木工パテが失われた部分を補うと同時に茶色い色のパテなのか違和感なく補修されていました。上からは透明なラッカー塗装がされていて、車と同じだなーなんて思ったことがあります
話が脱線しましたが、パテは乾燥させますとガチガチに固まりますからそれを車体の曲線を再現するようにダブルアクションサンダーで大まかに研磨していき、微調整に手作業でパテを紙やすりで丹念に研磨していきます
もし、パテの中に空気が入り込んでいた場合は最悪で巣穴になってしまうことがあります。ホットケーキの生地をフライパンに流し込み、焼いていると生地の表面にプツプツと穴が出来てくるのを想像できますでしょうか?これを放置して次の作業に進んでしまいますと仕上がりにもろに影響しますから、発見した段階でパテを塗り直し滑らかなパテ面に仕上げます
軍手をした手のひらで何度も触り全集中で表面の凹凸具合を探ります。私はちなみに鬼滅の刃はアニメでしか観ていませんので早く続きがみたいです。無限列車編の煉獄さんには泣きました
パテ面を更に美しい塗装下地にするためサフェーサという下地を吹き付けるのですが、サフェーサが余計な場所に飛散しないように紙を貼り付けるマスキングという作業をしていきます。サフェーサを吹き付け乾燥後に手作業で研磨して、仕上げには水を漬けた目の細かい紙やすりで水研ぎという作業をするのですが丹念に仕上げます
いよいよ塗装に入るので再度マスキングをします。車にはその車に塗られている塗料の配合情報が分かるカラーナンバーという番号がコーションプレートという板に刻印されているのですが、そのデータ通りに塗料を配合してもだいたい現車の色味とは誤差があり合いませんから塗装技師の長年の勘で寄せています。おそらく経年劣化や日光による褪色の影響だと思います
これだという塗料を配合しましたら適当な鉄板に試しで塗料を吹き付け、現車の色味に合致していることを確認してから本塗に入ります。垂らさないようにムラにならないように吹き付け、乾燥後は磨きの工程です
電動ポリッシャーでコンパウンドという研磨剤を3種類ほど使い分けて、スポンジ、羊毛、布などの素材を使い分けて磨いていき、最大限に美しい塗膜にしていきます。磨きは細かい傷などを消し去ってくれる偉大な工程です
洗車で仕上げます
リヤバンパーの傷の修理
お見積もり 28,000円
お電話でのお問合せは
0178-28-7437
で受け付けております。
お問合せフォームは24時間受付をしておりますのでお気軽にお問合せください。(メールを確認次第返信しておりますが出先などの場合は返信が遅れる事があります)
>> お問合せフォームはこちら