スバルのレガシィB4のボンネット、リアバンパー、クォーターパネルの傷修理事例です
ちょっと光の反射具合で傷が分かり辛いかも知れませんが、この程度の傷でしたら鈑金しなくても(凹みやシワを引っ張り出して車体本来の曲線になるだけ近付ける作業)大丈夫なのでその分工賃はボンネット、クォーターパネル、リアバンパーという3パネルであっても比較的安くなります
リアバンパーは脱着して作業した方が作業がし易いので、ガレージジャッキで後ろの方をジャッキアップしてリアバンパーを留めているプラスチック製のクリップ類を外したりします
この手のセダンのタイプだとテールランプを外さないとリアバンパーが外れないお車もありますが、そうなると手間が増えますので工賃が上がります
ですが、こちらのお客様は前回も鈑金修理をしてくれたお客様でリピーターです
町工場ならではの今回も修理してくれるなら少しサービス価格で直してあげるみたいなのが採用されているかも知れませんね。常連様にはサービス価格で通常より安く直してあげたりもしています
全部の部品を脱着する際、周りの無傷な部品を勢い余って傷付けないように気を付けなければなりません。マスキングテープ等を使ってあらかじめ、工具や部品が当たりそうな部分にテープをしておいたりします
また、部品を留めているプラスチック製のクリップは経年劣化で粘りが無くなり硬化している事がよくありますので容易く壊れます
そしてこのクリップが1個100円くらいと安くありません。なるだけ壊さないように気をつけます
外した部品を作業台に置く際も危険は沢山ありますので毛布等を使ったりして傷が入らないように気をつけます
傷修理は大まかにダブルアクションサンダーという工具で傷が無くなるまで研磨していきます
車体はクリアの層、パール等が入ったクリアの層、ボディカラーの層、塗装下地の層、ボディの防錆膜の層、金属部分のような層になっていたりするのですが、ここにガリガリっと傷が入っています
その鋭く入った傷を目立たなくするために広範囲に滑らかな角度で削り取ってあげるとこの後のパテの工程、塗装下地の工程を経て傷が目立たなくなります
ダブルアクションサンダーで研磨しましたら、エアガンという工具で埃を飛ばして油分を除去してくれるシリコンオフという液体を染み込ませた布で拭き取り乾かします
硬化剤を混ぜたパテをヘラで手早く塗り付けます。先程研磨した部分にパテを盛り付け、パテで研磨して無くなった部分を補うイメージですね
時間が経つとパテはガチガチに硬化しますので大まかにダブルアクションサンダーで研磨して、細かい部分は紙やすりで手作業で丹念にペーパーがけし、車体本来の曲線を再現します
もし研磨している最中にパテの巣穴を発見しましたら、仕上がりに影響しますので再度、面倒でもパテの工程をやり直し研磨します
パテが綺麗に研磨できましたら、次は塗装下地のサフェーサを吹き付ける工程に入りますので、紙を貼り付け、余計な部分にサフェーサが飛散しないようにするマスキングの作業をします
この時に使うテープは車体から剥がした際に車体に糊が残らない特殊なテープを使っています
マスキングが終えましたらサフェーサを吹き付け乾かします
乾いたサフェーサを手作業で紙やすりでペーパーがけを丹念にしていきます
仕上げに水をつけた細かい目の紙やすりで水研ぎという作業をして塗装下地を仕上げます
次は塗装の工程ですので、再度マスキングしていきます
お車には車体に塗られている塗料の配合データが分かるカラーナンバーという番号がお車に刻印されているのですが、だいたいこのカラーナンバー通りに塗料を配合しても現車の経年劣化や日光による退色した色味とは誤差がありますので塗装技師の経験と感で寄せています
塗料の配合が終わりましたら、適当な鉄板に塗料を吹き付けてみて現車の色味と合致しているのを確認してから本塗りに入ります
ソリッド、2コートパール、3コートパール等という車によって塗られている塗料の工程の多さが違いまして、工程が多い3コートパールなどは工賃が高くなります
塗装を吹き付けて乾燥しましたら今度は磨きの作業に入ります
電動ポリッシャーでコンパウンドという研磨剤を3種類ほど使い分け、ポリッシャーも羊毛、スポンジ、布などの素材を使い分け塗膜を磨き、美しい塗膜にしていきます
細かい傷やゴミ等を磨きの作業で消せるのでとても偉大な工程です
部品を全て戻し、洗車して完成です
ボンネット、クォーターパネル、リアバンパーの傷修理
お見積もり¥77,000