スズキのエブリィの強風でドアが持っていかれ、ドアとフェンダーが変形してしまったという修理事例です
部品を外してしまってはお互いの部品の位置関係が分からないのでこの場合まず大まかに荒出しというかざっくりハンマーで修正してみます
鈑金塗装の大まかな流れは、塗装剥離、鈑金修正、脱脂、パテ、マスキング、サフェーサ、マスキング、塗装、磨き、洗車という流れです
まずシングルアクションサンダーというかっこいい名前の工具で塗装を剥離し、スタッドプーラという工具の先端を溶接し引き出します。細かい部分は凹凸を手で確認しながらハンマーで微調整していきます
良い感じになってきましたら次の工程は脂分やホコリが大敵ですのでホコリをエアガンという工具の風で飛ばし、シリコンオフという液体を染み込ませた布で拭き取り、ドライヤーで乾かします
十分乾かしましたら次はパテの工程です
細かい凹凸はスタッドプーラやハンマーでは修正しきれませんからクリーム状のパテを塗り込みます。パテは時間が経つと硬化しますからダブルアクションサンダーという工具で大まかに研磨し、細かい部分は紙やすりで手作業で研磨していきます
パテを塗り込む際に空気が入り込んでしまい、それが巣穴となってしまうことが度々ありますのでその巣穴を埋めるべく再度パテを塗り込み乾かして研磨します。
パテの面が綺麗になりましたら、次はサフェーサという下地を吹き付ける作業ですからサフェーサが余計な所に飛ばないように紙を貼るマスキングという作業をしていきます
マスキングには剥がしたときに車体にテープの糊が残らないような特殊なテープを使っています
マスキングを終えましたらサフェーサを吹き付け乾かします。パテだけでは少しザラついていた面もサフェーサが滑らかにしてくれます
サフェーサを手作業で紙やすりでペーパー掛けし、仕上げに水につけた目の細かい紙やすりでペーパー掛けをする水研ぎをして塗装下地を整えます
サフェーサとパテの工程はお化粧の下地やコンシーラーみたいな感じですね
次に塗装の工程です。再度マスキングをします
お車にはカラーナンバーという塗料の配合データが分かる番号が車体に刻印されていますからその通りに塗料を配合します
ですが、カラーナンバー通りに塗料を配合しても、現車の色が微妙にくすんでいたり焼けていたりしている場合があり、データ通りに色を配合しても現車の色と合わないことが殆どですので塗装技師の経験と勘で何色か色を足して現車の色味に寄せていきます
テスト塗装ということで、適当な鉄板に色を吹き付けてみて乾かし、色々な角度から眺めてみます。そして色が合致していましたら本塗りに入ります。塗料を垂らさないように、ムラのないように丹念に塗っていき乾かします
次に磨きの工程です。コンパウンドという研磨剤を使い電動ポリッシャーで羊毛、布、スポンジなどの素材を使い分けて磨いていきます
コンパウンドは粒子の細かさを3種類使い分けており、仕上げに近づくほど粒子の細かい物で仕上げます
小さな傷ならば磨きで傷を消し去ることもできるので威力絶大です
部品の隙間がおかしくないかを確認し、洗車します
サフェーサの研ぎカスやコンパウンドが残っていないかを確認しながら洗車します
ダッシュボード、ハンドル、メーターパネル、エアコン周りとバックミラー、フロントガラスと運転席助手席のガラスと目に良く付くところを水拭きしてから乾拭きして水滴が残らないようにします
損傷が少なかったので2か所の修理にもかかわらず、比較的安いお値段となりました。部品脱着が多いともう少しお見積もりが高くなりますが可能な限り手数を減らしたのでこれくらいですみました汗
お見積もり 54,000円
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