ダイハツの人気車タントの右後ろを大きく損傷してしまった修理事例です
損傷部位を見ていきましょう。リアバンパー、テールランプ、クォーターパネル交換、ゲート鈑金修理と大掛かりな作業が予想されます
後ろ側をジャッキアップしてクリップやビスを外しリアバンパーとテールランプ、スライドドアは交換なので外しておき、大まかに大きく損傷した部品達を荒出しをします
荒出しはざっくりと部品を元の位置らしい所に戻し、新品部品を仮合わせしやすくし、更に仮合わせすることで現在の損傷がどのような角度に歪んでいるか、下がっているのか上がっているのか引っ込んでいるのか出ているのかを探ることができます
損傷が酷いと部品を取り外せない場合もありますから荒出しは重要です
荒出しするために凹んでいる部分をプーラーというチェーンを物凄い力で巻き取る工具を使い引っ張り出します
クォーターパネル付近のリアガラスはクォーターパネルを部分的に移植する作業の邪魔になるのでピアノ線でシーリングのゴムを切り、外しておきます
そしてクォーターパネルを移植するためにスポット溶接という部品を取り付けている溶接された部分があるのですが、スポットカッターという工具やドリルで剥ぎ、変形したクォーターパネルを取り去ります。
クォーターパネルを移植して建て付けを見ながら溶接していき、継ぎ目を綺麗にしてパテをつけておきます
ゲートの凹みは金属を溶接して引き出し細かい凹凸はパテで埋めて研磨して整えます
鈑金作業は凹んでいる箇所の塗膜をシングルアクションサンダーという工具で剥離してから、スタットプーラーという工具で金属を溶接し引っ張り出してはハンマーで凹凸を調節します。手で修正面を何度も触って凹凸の具合を探り、どこが高くて低いのかを読みます
だいたい本来の位置に修正面が来ましたら、シリコンオフという液体を染み込ませた布で油分やホコリを拭き取り乾かします。次のパテから塗装の工程に油分は大敵なので綺麗にしておきます
細かい凹凸はハンマーやスタッドプーラーでは修正しきれないためクリーム状のパテを塗りつけ凹凸を埋めます
時間が経つとパテは硬化しますので、ダブルアクションサンダーという工具で大まかに研磨してあとは手作業で部品の本来の曲線に近づけるように研磨していきます
一度のパテ塗りで綺麗にできるといいのですが塗りこむ際に空気が入ってしまい巣穴ができてしまいますからパテを塗って乾かし研磨の工程は数回繰り返します
パテの工程が終わりましたら下地のサフェーサを吹き付ける工程です。パテだけではどうしてもざらついているためサフェーサでより滑らかな面にします
サフェーサを吹き付ける際に余計な部分にサフェーサが飛ばないように紙を貼る作業をしますがそれをマスキングと言います。部品同士のキワを上手くマスキングするのは難しい作業です
マスキングが終わりましたらサフェーサを吹き付け乾かし、ペーパーがけをします。仕上げの段階へ行くと水をつけた目の細かいペーパーで水研ぎをします。そして滑らかな塗装下地の完成です
いよいよ塗装です。お車にはカラーナンバーという色の配合がデータで分かる番号が刻印されているのですが、だいたいその通り色を配合しても現車の日光や経年劣化で退色した独特な色味とはズレがありますから経験と勘で色を何色か足し、現車の色味に寄せていきます
テストで適当な鉄板に色を吹き付け乾かして、色味が合致しているようなら本塗りに入ります
塗装にもソリッドや2コートパール、3コートパール等と塗装の工程の多さで値段が違います
続いて磨きの作業です。電動ポリッシャーで布や羊毛、スポンジ等の素材を使い分けてコンパウンドという研磨剤で磨きの作業をして仕上げます
移植したクォーターパネルにもペーパーをかけて、サフェーサから磨きまでの工程をし、全ての部品を戻し洗車して完成です
リアバンパー、テールランプ、クォーターパネル交換、ゲート鈑金修理
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